代表責任者名
結(ゆい)
ホームページURL
https://kyotokaitori.com/
運営者よりごあいさつ
皆様、はじめまして。 そして、数えきれないほどの物語が息づくこの場所、「京都ものこと手帖」へようこそお越しくださいました。
私、この手帖の案内人を務めます「結(ゆい)」と申します。
京都、と聞くと、皆様はどのような景色を思い浮かべるでしょうか。 きらびやかな金閣寺、朱色の鳥居が続く伏見稲荷、それとも嵐山の静かな竹林の道でしょうか。
もちろん、それらは京都が誇る素晴らしい宝物です。 けれど、私が皆様と一緒に旅をしたいのは、そのもう少し奥にある、ささやかで、けれど愛おしい「もの」と「こと」の世界です。
たとえば、朝のまだ誰もいない神社の境内で、木々の葉を揺らす風の音に耳を澄ませるとき。 たとえば、手にした茶碗の、あえて残された焼きムラや、長い時間をかけて入ったひび割れに、人の手の温かみと物語の「味」を見つけたとき。 桜が咲けばその甘い香りに心躍らせ、雨に濡れた青紅葉の鮮やかさに息をのみ、梅の香りが漂うと春の訪れを実感する。
そんな、五感でそっと触れることができる京都の日常にこそ、この街の本当の心が宿っているように思うのです。
私が大切にしている想いがあります。 それは、**「京都はただ見るだけじゃない、感じて、触れて、物語を纏う場所」**だということ。
教科書に載っている歴史や、有名な観光名所を巡るだけでは、京都の半分も味わうことはできません。道端の小さなお地蔵さんに誰かが手向けた季節の花、職人さんの工房から聞こえてくる槌音、地元の人だけが知る路地裏の美味しいお菓子の香り。そうした名もなき「もの」や「こと」の背景を紐解いていくと、そこには必ず、今を生きる人々の声や、遠い昔から受け継がれてきた言い伝えが聞こえてきます。
私の「結(ゆい)」という名前には、そんな古(いにしえ)と今、そして人と物語を丁寧に「結びつけたい」という願いが込められています。
この手帖では、古き良きものをただ「守る」だけでなく、それが私たちの日常にそっと溶け込むような、そんな「ものこと」の橋渡しになりたいと思っています。歴史の重みに敬意を払いながらも、現代の私たちの暮らしとつなげることで、もっと多くの方に京都の奥深い魅力を伝えたいのです。
この手帖をめくる時間が、皆様にとって、次の京都旅への期待に胸を膨らませるひとときとなりますように。そして、皆様が実際に京都を訪れた際に、「ああ、このことか」と、自分だけの宝物を見つけるきっかけとなりますように。
さあ、一緒に京都の心の扉を、そっと開けてみませんか。 これからどうぞ、よろしくお付き合いくださいませ。
京都ものこと手帖 案内人 結(ゆい)
